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行灯大賞奪取の秘訣by仕掛人 
〜行灯大賞(σ≧∀≦)σゲッツ!〜




(※)=メインディッシュです。

秘訣0:はじめに・・・

「行灯大賞奪取の秘訣」と言うタイトルではありますが、実際に行灯の作るのは、皆さん自身です。
1・2年の時の修行、経験、失敗、教訓、涙こそが、行灯大賞奪取最大の秘訣になります。
(ちなみに僕のクラスは、1,2年の時、悔し涙を流した連中ばっかで、行灯大賞への執念は、どのクラスよりも強かった。だから喜びも格別なものでした(こんな感じ))。
以下、僕が3年間で学んだ行灯に関する事を、無造作に長々と(ええとっても♪by遊び人)書き殴ってみました(自己満で大変申し訳有りません・・・(苦笑))。
少しでも後輩のみなさんの参考になれば幸いです。
しかし、これが全てではありません。行灯の可能性は無限です。
ですから、みなさんの創意工夫により、また新たな知恵や技術が生まれでしょう。それを念頭に置き、読んでいただきたいです。


※行灯初参加の1年生諸君にとって、理解不能な文章もあるかもしれません(日本語自体が意味不明だ!と突っ込まないように(苦笑))。
もしかしたら、コレを読んだせいで拒否反応を示す一年生も現れるかもしれません(汗汗)。
でも、全く気にしないでください。僕も1年の頃は行灯に関して、全く無知で、よちよち歩きの赤ちゃんのような存在でした。
おそらく、こんな秘訣など読んでも、ほとんど理解できなかったと思います(暴言)。
最初のうちは、先輩方やOBに積極的に聞きに行ったり、自分達で試行錯誤したりして、作っていました。
失敗は成功のもとです。最初のうちは、じゃんじゃん失敗して、メキメキ腕を磨いていって下さい!
『北高生なら、絶対に良い行灯職人になれます!!!』

※51stの職人達(=神の領域)と異なる内容があるかもしれませんが、そこは無視して、読み飛ばして下さい(滝汗)。
この世には、3つのやり方が存在します。それは、『正しいやり方』・『間違ったやり方』・『自分のやり方』です(←何のこっちゃ)。



秘訣1:行灯って何ぞや?

行灯とは、クラスの総力を結集して作り上げた、まさに血と汗と涙の結晶です。
しかし、行灯行列を行うためには、道路交通を規制しなければなりません。
だから、地域住民の皆さんには、やむを得ず、ご迷惑をかけてしまう行事でもあります。
実際、それが原因で行灯行列が中止になった某高校もあります。
それでも、北高祭行灯行列は中止することなく、毎年、沿道に溢れるほど多くの地域住民の皆さんが、見に来て下さいます。
行灯行列は、こうした地域住民の方々のご理解、そして、お忙しい中、交通整備にあたってくださる警察署の方々や北高の先生達によって支えられ、成り立っているわけです。
つまり行灯行列とは、北高生だけでなく、こうした方々をも含む『北高祭最大のプロジェクトX』なのです。
それを一時も忘れずに、行灯作りに励んでいただきたい。
そして、そんな多くの方々に応援されながら、苦労して作った行灯を、仲間と一緒に担いだ瞬間は、まさに『感無量』(号泣)。
『北高生活の思い出は、行灯なくして語れない』。


秘訣2:審査

行灯の審査基準は『勢い・迫力』『形の正確さ』『光の透け具合』『配色の美しさ』の4つです。
審査員が審査場所で採点し、その合計点で各賞が決まります(詳しくは行灯マニュアルを参照して下さい)。
毎年、僅差の争いらしいです。
もし、各賞が、同点の場合は審査員の特別点で決定します。(金銀銅が同点の年(51stつまり僕が3年の時ですね(笑)by遊び人)も過去にあったらしい)。
もちろんルールを破ったクラスは、合計点から減点されます。
審査員に限らず、この4つの基準ははまさに行灯を評価する上での四大要素となります。
『上手い行灯』というのはこの4つの分野を制覇している行灯だと言えます。

※前審査とは何ぞや?
『前審査』とは、行灯行列当日、出発前、行灯を各クラスごとに並べたときに、さり気なく行われる審査です。
過去に審査員の経験がある某先生に聞いたのですが、
前審査の時点では、まだ点数用紙は配られてなく、各審査員が適当に見て回り、ある程度の目星をつけるだけだそうです。
しかし、昼と夜では見え方も変わるので、前審査も重要視し、昼と夜で総合的に審査する人も中には居るかもしれません。
とにかく、この時点で未完成で、出発前ギリギリになってようやく完成するようなクラスは、少し不利かもしれません。
それに、時間に余裕を持って作らないと、良い作品は生まれないです(まして深夜、テントに来て作ったような行灯などは全く論外(さらに先生が見回りに来て、逃げて、翌日呼び出されても、しらをきりとおしたなんてクラスもあったりします(激怒)。そんなんで受賞してうれしいんでしょうか?僕には全くわかりません(再怒)by遊び人))。

4部門の採点ではありますが、やはり、行灯を担いでるときの【威勢の良さ】【掛け声】【盛り上がり具合】などによって、審査員や見物客の皆さんへの印象も、だいぶ違ってます。
だから、行灯行列スタート直後から、叫び過ぎて、審査場所にたどり着く頃には、疲れ果てる事のないように気を付けましょう!(苦笑)。
あと、あまりに早い時間帯に、電飾を灯すと、審査場所にたどり着く前にバッテリーが力尽きてしまうことがあります(←受賞は絶望的)。
一刻も早く電飾を灯したい気持ちも分かりますが、バッテリーの残量も考えて、電飾のスイッチを入れましょう。
あと、男子は【法被(はっぴ)】or【クラスTシャツ】を着よう!士気がさらに高まります。
女子は普通、浴衣だと思います。
でも、文系クラスの場合、男子の人数が足りないので、法被を着て、担ぐのを手伝う女の子も、何人か居るようです(爆)。(女子=浴衣と思われる方が多数でしょうが、僕が2年のときクラスでひとりだけジャージを着ていた女子がいました。僕は彼女に「浴衣を着ないの?」と聞くと、「これを塗んないといけないから、浴衣は持ってきてない」と彼女は言いました。周りの女子が浴衣着てはしゃいでる間も、彼女は一人で色を塗り続けていました。彼女の姿はいまでも忘れません。by遊び人)


秘訣3:掛け声

担いでいるときの【掛け声】は、行灯行列を盛り上げるためには、必要不可欠です!
基本的に、二手に分かれて(「1人」→「全員」or「女子」→「男子」)、交互に掛け声を叫び合う形になると思います。
僕のクラスでは「女子」と「男子」で交互に叫びました。

1年生のためにも、いくつか紹介しておきますね。

@「ラッセラー!ラッセラー!」・「ラッセーラッセーラッセーラー!」。
A「ええじゃないか!ええじゃないか!」・「ヨイ×4!」。
B「ジーニアス!ジーニアス!○○!」(←誰か英語の先生の名前を叫ぼう!(爆))
C「ワッショイ!」・「ワッショイ!」。
D「どっこいしょーどっこいしょー!」・「それ×4!」
E「全行の曲をみんなで熱唱」(今年はそんな陽気なクラスがあった)。
F「夜食は!やっぱり!銀ダコ!」(うちのクラス(核爆))。
G「○○!○○!○○!」(←誰か好きな先生の名前を叫ぶ。下の名前で叫ぶと、さらに効果的(爆))
H「オ〜オ〜オオ〜オオ〜〜〜〜!オオオオ〜!オオ〜オ〜〜〜!オオオオッ!オオオオッ!オオオオ〜!オオ〜オ〜!」
(↑こんな感じで、ワールドカップ日本代表の応援歌を、みんなで熱唱する素晴らしいクラスもあった(感動))
・・・etc。

まだまだたくさんあると思いますが、みんなで苦労して作った行灯を担ぐんだし、どんな掛け声でも、盛り上がるに決まってます。

今年の行灯行列でも、どこかのクラスから面白い【掛け声】が聞けるのを期待してます(笑)。
(※注意;喉が潰れるので、次の日、全行で歌う人は、掛け声は少し控えた方が良いかもしれませんね(汗))。

余談ですが、僕のクラスでは、出発直前、北高燦舞会応援団長(!?)が、リードをして、みんなを盛り上げてくれました。
もちろん、クラス全員で円陣も組みました。
あと、男子が担いでる最中に、女子は手作りの『灯籠』を1人1個ずつ持って歩きました。
『花』の描かれた紙が、豆電球の光で透かされ、とても華やかでした。
そして、これに対する、審査員や、見物客の皆さん(特に女性の方々)の反響が予想以上に大きく、とても好感触でした。
『前日徹夜して作った甲斐があったよ』と、女子達が喜んでいたのを覚えています。
(ちなみに、高校生活最後の行灯行列にもなると、見物客の皆様も一段と大きい拍手で、迎えてくれるもんです(号泣))

とにかく、このような、行灯行列をさらに盛り上げるような工夫も大切だと思います。


秘訣4:きちんとルールを守ろう!

ルールを破って行灯を作っても、誰も幸せになれません。
過去に、『夜間作業』(ルール違反)が原因で、親友と大喧嘩をした行灯職人(僕です(爆)玉ちゃんにも暴言吐きまくっちゃったし…(汗)by遊び人)も居ました(注;プロジェクトA参照)。
ちなみに企画は1cmでもオーバーすると減点されます。サイズを間違えないように気を付けましょう。
あと、『第三次審査が終わったあとに、大きく作り変える』などと言う、卑劣な行為は絶対に辞めましょう。(時効ですが、ナタクもこれやってました。芋兄がのちに誇らしげに語ってました(笑)by遊び人)
過去に、これをやった愚かな先輩が居るらしいですが、邪道です。それに大きければ良いというわけではありません。

あと、企画オーバーすると車や木にぶつかる可能性があり、危険です
(↑オーバーしなくても、普通に行灯の頭が木にバシバシぶつかりますが・・・(苦笑)(このおかげで鬼蜘蛛の剣は先が折れているんです(涙)途中の木にひっかかった……。by遊び人))。
とにかく、ちゃんとルールを守って、正々堂々、みんなで楽しめる行灯行列にしましょう!


秘訣5:先輩、ホームページをフル活用しよう!

(ここで差が付く)
先輩・OBOGは、色んな意味で経験豊富なので、とても頼りになります。
実際、僕が1・2年の頃は、毎日先輩のテントに行って色々なことを教えてもらったもんです。
行灯の事を聞くと、やたら嬉しそうに指導してくれます。
中には針金やコードを分けてくれる寛大な先輩も居ました。
このホームページに居るOB・OG(主に51st(ニヤリby遊び人))は本当に行灯に熱くて、面倒見の良い人達ばかりです。(ホントか?(爆)by遊び人)
掲示板やメールでどんどん質問するのも良いと思います。
もちろん、過去の行灯の写真や、『ねぶた』の画像ビデオ等を見て、研究する事も大切だと思います。


秘訣6:土台・支柱の補強を惜しむな! 

補強して、し過ぎることはありません。補強用の木材・金具(L字・T字・釘など)・ボンドをケチケチ使ってると、後で土台が折れたり、支柱が倒れたりします(経験談)。土台・支柱の作りがしっかりしてるクラスは、やはり良い行灯を作ってるもんです。

@土台
土台は、マニュアル通り正確に作りましょう。そして、木材にかかる負担が分散されるように、補強しましょう。
バッテリーを置く位置は、前もって頑丈に補強するべきです。
なぜなら針金が出来てから補強するのは大変だからです。
とにかく補強し過ぎても損はないです(多少重くなるだけです)。
あと、担ぐ部分に木材を付け加え、段差を作ると、背が低い人でも、肩の高さを揃える事が出来ます。

A木材
木材は、湿気を吸収すると驚くほど変形してしまう素材です。
釘で打っただけでは不安定です。だから、木材の接合部分には、ボンドをたっぷり塗ったくりましょう!
もちろんL字などの金具にも塗るべきです。ボンドは固まると、セメント並みの威力を発揮します(本当です)。
釘は錆びさせてから打った方が良いと言われてますが、90mm等の長い釘を錆びさせて使うと、打つ時にかなり疲れます。
短い釘なら錆びさせて使っても良いでしょう。テント内に釘を放置しておくと、雨や湿気で自然に錆び始めます・・・(苦笑)。

B支柱
支柱は、完璧に近い設計図や、正確な割り箸模型をベースに作るべきです。
しかし、設計図と本物でズレが発生することもあります。
そういう時は、その場で臨機応変かつ柔軟に対処していくべきです。
あと、設計図に書いていないことでも、作ってるうちに、新たなアイディアや、良い構図が浮かんだりする事が、よくあります。
そういう意見は、積極的に取り入れ、どんどん改良していくべきだと思います(もちろん皆で平和的に話し合った上でね(苦笑))。
しかし、中には【どうしても設計図通りに作らないと気が済まない派】も居て、ここで激しい口論になり、意見が衝突することもあります(苦笑)。
これは、より良い行灯を本気で作りたいと思っているからこそ、必然的に起こりうる衝突です。
『衝突無くして、行灯大賞は生まれない』。
そんな衝突や蟠り(わだかまり)も、行灯を担いでいるうちに、爽やかな「汗」に変わっていくもんです。
そこが行灯の魅力でもあります。

C他のクラスの行灯はマメにチェックしましょう(経験談)。
自分達よりも優れた技術や知恵があれば参考になるし、だいたいの作業ペースも把握できます。
ライバルは最大限に利用しよう!(もちろんこのホームページもね♪)(ジャンジャン利用しちゃってください♪by遊び人)

D具体例
土台の表側
土台の裏側
土台の右側
土台の左側

これは大蛸退治の1/1000のミニチュアです(縦・横・高さをそれぞれ1/10に縮小)。結構マジになって再現してみました(爆)。大蛸の支柱は僕がほとんど担当したので、実物とほとんど同じのはずです。でも3〜4日で仕上げたのと、1年間のブランクのせいか、かなり下手で、雑で、汚いです(汗)。模型でココまでやったらただの馬鹿ですが、実物ではこれくらい補強するべきでしょう。補強には、このように木材を【土台と支柱の90°の部分】に直角に当てはめる方法もあります。もちろん木材を斜めにして支える方法もかなり有効です。あと、L字やT字を強引に折り曲げたりして使いこなせるようになると便利です。あと、3年生にもなると平気でバッテリー14個前後とか乗せるので、土台は前もってきっちり補強しておきましょう。補強しすぎてし過ぎることはないです。ちなみに緑の物体はバッテリーのつもりです。うちは11個くらい置いてました(うちほとんど新品(爆))。バッテリーは分散させるように配置し、また、土台の中心に置くのは出来るだけ避けるべきです。何故なら土台の真ん中付近は、ただでさえ色々と負担がデカイのに、バッテリーまで集中して配置してしまうと、担いだ時、ますますしなるからです(担いでる最中にミシミシ言うと、その度に、冷や冷やドキドキします(汗))。下手したらヒビが入ります。最悪の場合折れます。あとネジも使ってみました。金槌で打ちにくい部分はネジを使うとかなり楽なことが判明しました(使えば良かったと後悔)。コレを生で見てみたいと言う物好きな人は、仕掛人までご連絡を。お届けに参ります(笑))。

秘訣7:テント・道具は、きちんと管理しよう!

当たり前のことですが、道具・金具は、プラスチックケースや段ボールに収納し、雨に濡れないように大切に保管しておきましょう!
道具が錆びると使い物にならないし、壊れやすくなります。
例:
木製のかなづちが雨で濡れると、とっても危険です!
なぜなら木が腐って、先っぽの金属の部分が振った瞬間、もげて吹っ飛んでしまうからです(経験談)。
気を付けて使いましょう!

ガムテープは雨で濡れると、この世の物とは思えないような異臭を発生します。
この異臭に何度苦しんだことか・・・(苦笑)。

木材は雨で濡れるとと、変形するだけでなく、ノコギリで切りにくくなります。45mmの木材を一本切るだけでも、10分以上かかります(ホントに)。

とにかく、道具が雨で濡れて良い事は、何ひとつ無いですね(短い釘を除く)。

あと、ゴミはちゃんと分別して毎日捨てましょう!テントは狭くて換気が悪いので、すぐにカビが発生します。
テントの中は清潔にして、少しでも広く使えるようにしておくのが望ましいです。
それに、ゴミが散乱していると、とても危険です。ゴミを踏んだときに、滑って転んで、ケガをする事もあります(経験談)。

※テントの紐はしっかり結びましょう!
風が強いとテントが崩壊し、大惨事を招く可能性大!(自作のテントで、痛い経験をした人なら分かるはず)。
学校で買ったテントに備え付けられている『紐』は、短く、しかも弱いので、スズランテープやロープで補強する必要があると思います。

テントには、こんなエピソードがあります。
それは、ある強風の荒れ狂う日。なんとK本先生が、崩壊寸前のテントの紐を、全て結び直してくれました!
K本先生(←救世主)が居なかったら、53rd行灯行列は有り得なかったかもしれません。
心から感謝しております!m(_ _)m(K本先生は行灯存続そのものの危機も救ってくれました。心より感謝を。by遊び人)


秘訣8:針金の秘技 

@ステープルは欠陥品だ!   
木材に打ち込んだ針金はステープルを使って固定すると行灯マニュアルに書いてます。
しかし。僕の口癖は『ステープルは欠陥品だ!』でした(爆)。
なぜなら打つのが面倒臭いにも関わらず、すぐに抜けてしまうからです(僕が不器用だからと言うのもありますが(苦笑))。
そこでステープルではなく、【25mm】or【32mm】の釘を少し強引に使いました。
やり方は、まず、釘を、針金の真横に、釘の三分の二くらいの深さまで垂直に打ちます。
次に釘を無理矢理90度折り曲がるように横から打ちます。
最後に横に曲がった釘を上から打ち、釘と木材の間に、きちんと針金が挟まるように固定します(釘の頭が木材にくい込むまで打つのがポイント)。
この方が断然早いし、そして何より頑丈です。
こんな感じ
※針金の太さ
8号(もはや鉄棒)>10号(絶対に頑丈にしたい部分に使える)>12号(これがメイン。多めに買っておこう。)>14号(小さい物を作るときに使う)>16号(小さい物を作るときに使う)>18号(全く使い道がない)>20号(巻く時に使える)>22号(巻くときに使える)>24号(巻くときに使える)。

A金切り虫
金切り虫とは、どんな太い針金でも簡単に切れる道具で、ホ●マック等に、少し高い値段で売ってます。
これを使うと、12号・10号・8号(※)の針金を一瞬で切ることが出来ます(時間短縮につながる)。
解体作業でも大活躍するので、持ってないクラスは最低一個は買うべきだと思います。

※僕は10号や8号を愛用してましたが、使いこなすまでが大変でした。
あまりオススメできません。
でも剣など、12号で作ると、重さで、しなって、曲がりやすい部分は、10号・8号で作った方が良いかもしれません。

Bお持ち帰り
手や足や顔など、持ち帰れる物は、家や車庫などで作るべきです(注;公園などの公共施設は絶対禁止です)。
僕のクラスの場合、顔・右足・両手・大蛸の足・子蛸は、クラスメイトの車庫で作りました(爆)。
針金が終わり、電球配線も完了したら、出来る範囲で紙貼りもやってしまおう(全部張ると行灯本体の針金に固定できなくなるので注意)。
もちろんきちんとサイズを測って正確な大きさに作らないと大変な事になります。
テントに持っていったらサイズが違っていたという事態も有り得ます(経験談)。
通行人や近所のみなさんの迷惑にならないように、気を付けて持ち帰りましょう!


C針金どうしの接合・固定の方法
一,細針金で巻く
24号で巻くのが普通ですが、僕は20号(24号よりも少しだけ太い針金)を愛用してました。
24号だとすぐに切れてしまい、しかも、ある程度の長さを巻かないと、しっかり固定できないからです(僕が不器用だからと言うのもありますが(苦笑))。しかし20号は丈夫で、ある程度経験を積むと7cmくらいの長さで、しっかり固定できます。作業スピードも早いです。

こんな感じ@
こんな感じA
二,太い針金でそのまま巻く(ひと巻き)
とにかく握力・腕力・技術が必要です。綺麗に仕上げるのが困難です。
しかも時間もかかるのであまりオススメできません(僕が不器用だからと言うのもありますが(苦笑))。
ちなみに、うちのクラスには、これを平気でこなす怪物女が居ましたが・・・(苦笑)。

三,凧糸で巻く
凧糸を使った事がないので、ぶっちゃけ良く分かりません(汗)。針金よりも太いので光ったときに影になりやすいと思います。それに針金に比べて、弱いのではないでしょうか。やり方は、人それぞれなので何とも言えませんが・・・。

四,ビニールテープ
邪道だと言う人も居ますが、光を透けたときに影にならなければ問題ないと思います。注意すべき事は、テープを引っ張りながら巻くと、後でテープの粘着力が劣化し、はがれてしまう事です(影になって目立つ)。工夫して巻きましょう。以下、有効な例をいくつか列挙しておきます。

※有効な使い方1
2本の平行な針金を固定したい場合は、細針金で巻くよりもビニールテープで巻いた方が頑丈に固定できます。しかも早いです。

※有効な使い方2
作る過程で仮止めに使えます。
足や手のような形状を細かく変えて調節したい部分は、いきなり針金で固定するよりも、ビニールテープでささっと仮止めた方が動かし易いです。形が決定したら、テープを剥がして(剥がさなくても良い場合もあるが)、そこを細針金でガッチリ固定します。この時、細針金を巻くべき場所にテープが貼ってあるため、何処を針金で巻けば良いかが一目で分かる。だから多人数で同時に作業できるというメリットがあり、効率が良い(光ったときに、テープが影にならないようにくれぐれも注意)。

※有効な使い方3
手や足の指を作るときに使う「丸い輪」作るとき、ビニールテープで針金を巻くと作業が断然早いです。
「丸い輪」の大きさも簡単に調節できるので便利です(光ったときに、テープが影にならないようにくれぐれも注意)。




秘訣9:行灯の四大要素

行灯は『勢い・迫力』・『形の正確さ』・『光の透け具合』・『配色の美しさ』の4部門で審査員に採点されます。
審査員に限らず、この4つはまさに行灯を評価する上での四大要素となります。
『上手い行灯』というのはこの4つの分野を制覇している行灯だと言えます。
以下、マニュアルには書いていないけど、超重要であるポイントを、書かせていただきます。
文が長くて申し訳有りません。しかも支離滅裂だし(汗)。こんな文を理解できた人は相当頭が良いと思う(ホントに)。


秘訣10:『勢い・迫力』

0.『あの行灯は生きとるっ!』
これは、I川先生(他校に転勤済み)が、最後に言い残してくれた言葉です。
そうです。行灯は生きています。置物ではありません。
しかし『勢い・迫力』が無い行灯は、ただの静止した置物に見えてしまいます。

『あの行灯は生きとるっ!』

この言葉は、まさに、この『勢い・迫力』のコーナーにおける最大のテーマとなるでしょう。

@【勢い】【迫力】【動き】の方向に、こだわろう!(『人+動物』編)
人と動物の場合、2体が向き合っている構図になると思います。
しかし、作品全体としての【勢い・迫力】【動き】の方向は、行灯行列の進行方向と同じ方向にするべきです。
つまり【左】→【右】の方向です。その方が、見ている人にも、ダイレクトに伝わります。
基本的に、動物よりも、人の方が、体積を占める割合が大きいので、作品全体の【勢い・迫力】【動き】となることが多いです。
過去の作品を見ても【左側に人・右側に動物】の構図がほとんどなのは、そのためです。
例;右側に動物・左側に人が居て、右手や右足を伸ばすような構図(50th・51st・53rdの大賞etc)。

もちろん例外はあります。【50th3年銀賞】【52nd3年銅賞】【53rd3年金賞】etcがそうです。
しかし、これらは一目瞭然で「傑作」と断言できます。
なぜなら動物の方の【勢い・迫力】を強調した構図が見事に成功しているからです。

要するに、【人】と【動物】のどちらかで、『勢い・迫力』を強調したい方を、【左側】に置くべきだという事です(普通は【人】を【左側】に作る)。

※『人+人』については、『秘訣14のE』を参照下さい。

A2体のバランスを取ろう!(【人+動物】or【人+人】)。
2体うち、どちらかが極端に下手だったり、小さかったりしては、【勢い・迫力】も萎えてしまいます。
しかし、実際、作る人が違うと、どうしても、そういった差が出てしまいます。
【人+動物】の構図の場合、基本的に【人=△、動物=○】であるよりは、【人=○、動物=△】の方が、作品全体へのマイナスは小さくて済むと思います。
【人】の針金を見れば、針金職人の腕の善し悪しがはっきり分かります。
だから差が付きやすく、とても重要な部分なのです(当然の事ですが)。
動物は、曖昧であり、また、見る人によって、その動物に対する固定観念(イメージ)が異なる部分なので、ぶっちゃけ【上手い】のか【下手】なのか、意見が分かれる部分でもあります(作る動物にもよりますが・・・)。
だからこそ、作るのが難しい分野だと思います。
この際、上手い下手は、あまり気にしないで、とにかく【この動物は凄い】と思わせるような【勢い】と【迫力】そして【鋭さ】を出せれば十分だと思います。
動物(題材)について詳しくは後述を参考にしていただきたい。

B顔は上手に作ろう! (特に目つき)。
顔は作り慣れてる人に作ってもらうべきでしょう。
顔が上手いと、やはり全体的に、とても引き締まります。特に目つきの鋭さが重要です。
あと、『顔の作り方byなべさん』を熟読したり、ねぶた・過去の行灯を研究したり、何度も自分の手で試行錯誤したりしてみる事が大切です。
余談ですが、うちのクラスの【大蛸退治】の顔を作った「いくしー」は、針金初挑戦ながらも、『顔の作り方byなべさん』を熟読したり、ねぶたの画像を研究したり、パソコンのソフトを利用したり、色々な角度の設計図を書いたりしていました。
特に【立体感(頬・鼻・あごetc)】・【墨入れ】・【目つき】に、極度の神経を費やしてました。

C遠近感・躍動感を出そう!Part1
例えば、【手】【足】が大きいと、遠近感が強調され、さらに躍動感が出るので、【勢い・迫力】が倍増します(本当に)。少し大きすぎるくらいが丁度良いと思います(53rd大賞・49th金賞参照)。腕の筋肉のムキムキ感も出すと、さらに効果的です。ただ、あまりに大きいと、激しく重くなり、支柱に固定させるのが、とても困難になってきます。あと、体のサイズがアンバランスになったり、企画オーバーしたりもします(滝汗)。
そこら辺は気を付けましょう。

D遠近感・躍動感を出そう!Part2
配色による視覚効果も抜群だと思います。。人間は『赤系の色は【近い】』、『青系の色は【遠い】』と錯覚する、という科学的データがあります(←テレビでやってました(爆))。つまり、これを利用すれば、遠近感を効果的に生む事が出来ます!。 ねぶたや過去の行灯を研究したり、実際に塗って実験してみる事も大切だと思います。

E安定感を出そう!
【頭】【手】がグラグラ揺れていたり、体のサイズがアンバランスだったりすると、かなり萎えます。
この辺は盲点になりやすいので気を付けましょう。
あと、【人の姿勢が低め】で、【重心がしっかりしている】と、【安定感】が倍増します(本当に)。
例えば、52nd3年銅賞や、49th大賞や、51st大賞に安定感があるのは、姿勢が低く、重心がしっかりしているからなのです。

F限りある空間の中で、無限の世界観を生み出そう!
同じ大きさの企画でも、構図や空間を工夫することで、ダイナミックになり、より一層の迫力が生まれます。
「ねぶた」や「過去の行灯」を研究してみましょう。空間を上手く使っている作品と、そうでない作品では、何がどう違うのか?
みんなで考えてみよう!

G2体の一体感を出そう!
たまに、人と動物がそれぞれ孤立していて、ひとつの作品として仕上がっていないモノがあります。
原因は@構図が悪い、A2体の絡みが足りない・・・など色々あります。この辺は、過去のねぶたや行灯の作品を参考にしよう。

H墨入れは気合いだ!行灯を活かすも殺すも墨入れ次第!
電飾・紙塗り・針金が上手に出来ても、墨入れで台無しになる事もあります。
ねぶたや過去の過去の行灯を参考にしたりしよう!墨入れが最強な行灯は『51st行灯大賞!』。参考にするべし。(この作品の墨入れをやったのは上のほうで僕が書いた、ただ一人浴衣を着ないで色を塗っていた彼女です。by遊び人)


秘訣11:『形の正確さ』

@設計図は、ちゃんと書こう!
正確で、しっかり話し合って書いた設計図じゃないと、後で色々問題が発生します。

余談ですが、うちのクラスの設計図(構図)は、手抜きで、ホントしょぼいものでした。
だから、【アンチ設計図派】と、【どうしても設計図通り作らないと気が済まない派】で激しく衝突したりしました。
【アンチ設計図派】は、行灯を作りながら、思いついた構図や、斬新なアイディアを、新たに取り入れていくべきだと主張し続けました。
【どうしても設計図通り作らないときが済まない派】は、保守的で、予定外の変化を拒み続けました。
そんな衝突の末、元の設計図とは全くかけ離れた作品に仕上がりましたが・・・(苦笑)。
しかし、設計図通り作っていては、しょぼ過ぎて、行灯大賞奪取など到底不可能だったと思います。
『衝突無くして、行灯大賞は生まれない』。
そんな衝突や蟠り(わだかまり)も、行灯を担いでいるうちに、爽やかな「汗」に変わっていくもんです
(↑さっきも言った気がしますが・・・(苦笑))。

ちなみに、「右足を伸ばす」「蛸を斬る(通称;刺身)」「剣を縦にする」「蛸を握る」etcは、設計図には全く無かった事柄で、全て現場でのアドリブです(核爆)。(鬼蜘蛛も蜘蛛の脚を切ったり、子蜘蛛を作ったり、クラス全員の名前を入れたりしたのは、全部僕のアドリブですね(笑)by遊び人)
かなり無謀な挑戦でした・・・(滝汗)。
しかし、結果的には、【現場で作りながら思いついたアイディアを取り入れて良かった】と、クラスの誰もが確信してます。

『今のままじゃダメだ。もっと、さらに上を目指さないと行灯大賞は無理だ・・・。』
と言う、ハングリー精神が、このような無謀な挑戦へ掻き立てたんだと思います。

こんな事言うと、A型気質の芋兄から「その前に、もっと綿密な設計図作れよ!」と突っ込まれそうですが・・・(滝汗)。(ちなみに僕は典型的O型です(笑)by遊び人)

・・・話は脱線しましたが、とにかく設計図は最初の段階で、出来るだけ、完璧に近い形で書いておくべきです。
しかし、やはり現場で作業を進めていくうちに、色々な意見や、斬新なアイディアが出てくることがあると思います。
そんな時は、話し合って、最善を尽くすべきです。

A完成図のイメージを統一しよう!
人によって、頭の中にある【完成図】のイメージが異なることが多いです。
すると、完成したときに、不自然な部分が生じてしまいます。これを克服するためには、積極的に話し合う事が大切だと思います(当然のことですが)。
あと、割り箸で模型を作ると、イメージしやすいかもしれません。
(これも作るなら完璧に作ろう!うちのクラスの模型は、ホントしょぼくて、むしろ混乱した(爆))。

B持ち帰った針金のサイズに注意しよう!
【顔】【手】【足】などは、家に持ち帰って作ると思うんですが、この時に、サイズを間違えないようにしましょう。
僕は【右手】【右足】を家で作ったんですが、いつの間にか、デカくなり過ぎて、クラスメイトに酷く責められました(泣)。
だから軽量化して、小さく直したという苦い思い出があります(それでもかなりデカイ方ですが・・・(苦笑))。
※部屋の床の上が針金だらけになると、足の裏に刺さって危ないので、ちゃんと新聞紙を敷いて作業しましょう(経験談)。

あと、針金を自転車で運ぶときは、くれぐれも注意しましょう。
僕は、「右足」を自転車で運んでるときに、右足の針金が何かに引っかかって、地面に落としてしまったことがあります。
せっかく作った「右足」が、思いっきり変形してしまいました(泣)。しかも、いつの間にか腕から血が出てたし・・・(汗)。
その腕の傷は、今でも残ってます(汗)。



C「腕」の固定の方法(激ムズ!難易度E!)
>難しいのは、なんと言っても『腕』だろう。作ったことある人ならわかると思うが、非常に難しい。ここが弱いと、担いだときに腕がゆれて非常にかっこわるい。ここは木材での補強はもちろん、ボンド、針金等を駆使して強化しましょう

と、「土台に作り方」にて遊び人殿が記述しているように非常に難しいんです。

でも実は行灯には腕の固定が難しい構図と難しくない構図があります(以下、具体例です)。

・腕の固定が容易だと思われる構図(肩と腕が一直線に並ぶ構図)
46th金賞の右腕
51st大賞の右腕

これは肩から手までが一直線なので、相当簡単だと思います。何一つ苦労しないはず。木材一本でそのまま腕・肩を作れます。


・腕の固定がやや難しいと思われる構図(肩と、腕が一直線に並んでない構図)
45th金賞の右腕
53rd一年金賞の右腕
50th大賞の右腕
49th金賞の両腕
50th銀賞の右腕
53rd大賞の右腕@ A

これらの場合、肘の角度が90±45度くらいなのでもちろん腕と肩(二の腕)は2本の木材をつなげなければなりません。これが難しいんです。


以下、大蛸退治の右腕の固定の仕方を例に挙げて説明してみたいと思います(やや極端な例ですが・・・(苦笑))。

大蛸退治の写真を見て、遊び人は「この右腕ムズかったろ?」と言い、即座にこの難しさを見抜きました。さすが神と呼ばれた男。違いの分かる男だな・・・と、感激したのを覚えています(実話)。
では、何故難しいかと言うと・・・
まず接合部分(接着部分)の面積が小さすぎるからです。(その面積は約45mm×45mm。だから木材を付け足していき、何とか拡大しなければならない)。
そして、最も重大な問題は、てこの原理が見事に炸裂してるということです!(横から見れば分かります(想像してみて下さい))。だからかなり危険なんです。

分かりやすくシーソーで例えると、『右手くん』が支点から遠い端の方に座っていて、『肘くん』が支点の近くに座っている感じです。そりゃ右手くんの方にシーソーは傾きやすいでしょ?つまりこのシーソーをつり合わせるためには、『肘くん』は『右手くん』よりも相当大きな力を加えなければならないんです

(↓大蛸退治を上から見た図)
右手(約6kg) 右腕(約1.5m)    肘
 ↓       ↓      _    ↓  
■■■________ \\__
■■■____________|
■■■           支点↑\\
                      \\
                        \\
                          \\ 右肩                         
                            \\
                              \\
                                \\ 
                                  \\ 
                                    \\

具体的には、
右手と右腕の総重量=約6kg(木材の重さも含む)                 
右手から肘(接合部分)までの長さ=約1.5m

力のモーメント(てこの原理)を考えると、右手の部分は、支点(接合部分)に対し、6×1.5=90kgくらいの力をかけていることになります(計算適当)。

シーソーがつり合うためには、肘くんも支点に90kg以上の力をかけなければなりません(力のつり合いより)。
支点からの距離を考えると、右手くんに比べてかなり短いでしょう。しかしこの距離を拡大し、方法があるんです。そうです。木材を付け足せば良いんです(画像参照)。




ま、こんな分かりにくいシーソーの例は聞かなかったことにしておいて下さい(例に挙げたことを激しく後悔中(汗))。

とにかく馬鹿のひとつ覚えのように 短く切った木材を接着させていき、肘の周りを徹底的に太く!強く!固く!するんです。そしてボンドを塗りまくって、90mmを打ちまくるんです。

下の画像のような感じで、45mmの木材と、90mmの釘と、ボンドを駆使すると、3つの効果が生まれるんです。
1.接合部分(支点)の面積が増え、単位面積当たりにかかる負担が軽減される。
2.90mmなどの釘を打ち込むスペースがたくさん出来る(実際、打てそうなところには計20本くらい打ち込みました)。
3.ボンドをべったり塗れるスペースが生まれる(固まればセメント並みに強くなる)。

こんな感じです@
こんな感じですA
こんな感じですB
(作りが雑でスイマセン(汗))。

これを地上で作ってから、『右肩』と書いてる部分を、『支柱の肩』に乗っけて固定しました(つまり肩の木材は2本重ねた感じになります)。
乗っけたらこんな感じになります↓

土台の表側
土台の裏側
土台の右側
土台の左側
(見にくくてスイマセン。土台について詳しくは秘訣6参照。コレを生で見てみたいと言う物好きな人は、仕掛人までご連絡を。お届けに参ります(笑))。

「ここまで馬鹿みたく固定する必要あるのか?」と疑問に感じた人も多いと思いますが、行灯を担ぐと相当揺れます。揺れると右腕がギシギシ言い、下手したら壊れます(こんな感じの構図なら特に危険なので要注意)。僕はこれがどうしても許せなくて、1mmも揺れないように完璧に固定したかったんです。実際、ほとんど揺れませんでした。

こんな感じで補強すれば、もう怖いもの無しです(たぶん(汗))。君達の行灯が、この大蛸の構図と違ったとしても、この固定方法を応用すればどんな腕も固定できる時代が来るはずです。でもたぶんこの文章と画像だけでは理解できないと思うので(理解できた人は相当スゴイ)、遠慮なく聞いて下さい。


秘訣12:『光の透け具合』

@電飾をナメるな!行灯を「活かす」も「殺す」も電飾次第!
『行灯』という言葉は、『灯』から成り立っている事を忘れないで欲しい。
昼見ると上手い行灯でも、夜光った途端にダメになる行灯もあります(もちろん逆のパターンもありますが)。
とにかく、本番では何が起きるか分かりません。
だから、どのクラスが行灯大賞を取るかは、発表まで誰にも分からないのです。
電飾が原因で賞を逃したクラスは計り切れません。 だから電飾作業は素人にはオススメできない。
これは経験者がやるべきです!(特に3年っ!)。
あと複数の人数で作業すると、逆に能率が悪くなる事があるので、これは出来れば単独でやった方がベターだと思います。
僕は一年生の時、電飾をやった事があります。
本番当日、電飾が、ちゃんと光った時は、涙が出そうなくらい嬉しかったもんです。
これは電飾をやった人にしか分からない喜びでしょう。
芋兄(電飾の鬼)は、それが癖になってしまい、3年連続で電飾を担当したらしいです(しかも3年連続で成功)。


※理系クラスは、女子が少ないので、文系クラスに比べ、紙塗りで不利になりやすいです(男子が塗れれば話は別ですが)。
でも電飾で挽回出来ます!理系は男子の人数が多いのでバッテリーを多く担げるというメリットがあるからです。
あの土台では物理的に14個が限界らしい。(ちなみにシャクシャインは16だったと聞いたような…あと大量の乾電池を見ました。by遊び人)
ただ数多くバッテリーを積むと言うことは、それだけバッテリーが死んだり、配線で失敗したりする危険を伴う、諸刃の剣でもある。
逆に文系クラスは女子が多いので、紙塗りでは有利です。
しかし行灯を担ぐ男子が少ない分、たくさんのバッテリーを積むことができないという不利な面があります(女子が担げれば話は別ですが)。

過去の受賞作品を見ると、行灯に関しては、理系クラスの方が、やや優勢のようです。
でも、ぶっちゃけ、文系・理系は、あんまり関係ないとは思います。
針金上手な女子や、行灯担げるマッチョな女子もたくさん居るし(汗)。
まあ、総合順位(行灯・全行・学プロの総合得点)は、圧倒的に文系クラスが有利だと思いますが・・・(苦笑)。
(ちなみに、うちの学年は、『総合優勝』から『総合3位』まで、文系クラスが独占)(うちらの代は1,2は理系だったなぁ…3位以降は覚えてない(汗)by遊び人)
毎年、『理系クラスなら行灯大賞』、『文系クラスなら総合優勝』を北高祭の目標にするのが一般的な感じです。

A電飾は作業のペースメーカー!
針金がだいたい出来てきたら、どんどん電飾作業を初めていきましょう。電飾作業が早いと紙貼りも早くスタートできます。でも焦りは禁物。
紙を貼る前に、長時間光り続けるかテストをする必要があります。
紙を貼ってからでは修復不可能だからです(紙を破って直すしか方法はないです)。
しかし、テストした時に、ちゃんと光っても、本番でちゃんと光るという保証は何処にもありません。『本番では何が起きるか分かりません』。
あと、ショートしたり、電球が切れたりすることもあります。負荷がかかる場所で細い銅線を使うとマズイ事になるので注意しましょう。
とにかく、電飾はマニュアルなどに従い、あまり無理なことはしないで、堅実かつ迅速に作業を行いましょう。
普通にやれば絶対に成功するはずです。もし電飾で分からないことがあったら、遠慮しないでOBや3年生に聞こう!

余談ですが、大蛸退治の電飾を担当した「こーひー」君は、たった2日で電球配線を完了させ、かなり遅れていた作業段階を見事に軌道修正してくれました(紙貼りも早くスタートできた)。そして本番では、彼のずば抜けた電飾技術と、透け具合を考慮した薄目の配色、そして新品バッテリーをいくつも積んだことにより、電飾はまさにパーフェクトの出来でした。彼が居なければ行灯大賞は有り得なかったでしょう。

そういえば、大賞作品の中で電飾しくじってる作品はひとつもありません。まあ行灯が行灯ならば、光が灯って当然なのですが・・・それが意外と難しいですよね?難しいですよね?いや、難しいんです(分かる人には分かる)。


B蛍光灯
蛍光灯は、細い剣などの電球ではやりにくい部分には非常に有効です・・・。
しかし、本番で短時間で消えてしまう危険を伴う諸刃の剣でもあります。
どうしても使いたいのならば最低でも30分以上は光り続けるように各自工夫する事が必要。
53rd1年金賞の作品は、蛍光灯を使い、見事に成功したようです。長時間光り続けるためにも色々と戦略を練っていたようです。

Cアルミホイル
>光を反射させるためにアルミ箔を張るという方法もありますがあまりおすすめしません(手間の割りに効果の程が疑問)。

と芋兄(電飾の鬼)が言うように、確かに、アルミホイルを貼って無駄な部分と、有効な部分があるのかもしれません。
有効な部分であれば、明るさが増すし、光も均等になるので、貼るべきだと思います。
ただ何処が有効なのか、サッパリ分かりません(苦笑)。
まあ時間に余裕があるならば、支柱の木材など、貼れそうな所には、貼れるだけ貼っても損ではないでしょう(僕は3年間貼り続けました)。
ただ、万が一、アルミホイルが銅線に触れると大変な事になるので要注意。
過去に、担いでる最中に、炎上した行灯があったらしいです(汗)。
さすがにそこまで行灯に熱くなるとヤバイです(苦笑)。

※アルミホイルが有効だと思われる例=大きい剣(大蛸退治)
実は、あの剣の中の後ろ側は、実は全てアルミホイル貼ってあり、裏へ放たれた光は全て表側に反射する仕掛けになっています。
裏から見ると真っ暗ですが、そのぶん表から見た明るさは二倍になります。しかも光が剣全体に広がっていて、均等な明るさになります。
剣を豆電球でやると、暗いところと明るいところが、はっきり別れていて、少し格好悪い気がします。
剣や槍などのアイテムは細かったり小さかったりして電飾は極めて困難です。この辺は、各自工夫して下さい(頼りなくて申し訳ない)。


D配色を工夫しよう!
配色によってさらに透け具合を出すことが出来ます。
例えば、【赤】【青】【緑】などの原色よりも、【水色】【紫色】【桃色】【黄緑色】などの方が光が良く透けます。
あと、肌色は【赤っぽい肌色】より【白っぽい肌色】の方が、光は良く透けます(ただ、赤っぽい肌色の方が勢いが出る)。


Eフラッシュ
フラッシュは命取りになりかねない諸刃の剣です。もし失敗するとその部分が真っ暗になり、大賞奪取どころか受賞すら絶望的になるので、少しシビアに書かせていただきます。

個人的にフラッシュはオススメしたくありません。理由は2つあります。

1つ目は、そういう小道具を使うと、行灯が安っぽく見えるからです(あくまで個人的な意見)。本当にいい行灯には、そんなものは不要だと思います(むしろ邪魔ではないかと)。実際ビデオで、過去にフラッシュを使った行灯を見たことがあるんですが、凄いと感じるどころか、興ざめしました。しかし、シャクシャインやナタクなどの電飾的にも素晴らしい傑作は、何度見ても凄い・・・と感じてしまいます。もちろんフラッシュなど一切使ってません。電球or豆電球Onlyです(バッテリーだけじゃなく、電池も使っていたらしい)。電飾職人はこのように正々堂々と電球で勝負するべきでしょう。「俺にはフラッシュなど必要ない」と堂々と言えるくらい立派な電飾職人になって欲しいです(あ、ちなみにこの発言はこーひーですね(爆))。

2つ目は、バッテリーの消耗が予想以上に激しいと思われるからです。長時間点灯することが出来るのか疑問(工夫次第で克服可能かもしれませんが・・・)。行灯行列の時間を考えると少なくとも30分〜1時間は光り続けなければ話になりません(蛍光灯も同様)。それにフラッシュ点灯のための強力なバッテリーや、配線・回路などまで準備するのは大変だと思います。約100〜200個もの電球を灯すための健康状態の良いバッテリーを10個〜20個確保し、それらを完璧に光らせるので精一杯なはずです(というか精一杯そっちに力を注いで欲しい)。個人的にはフラッシュを使うくらいなら、電球を少しでも『長く!明るく!数多く!』(←電飾三拍子)することに200%の力を尽くすべきだと思います。

どうしても使いたいのなら・・・
『バッテリー』、『時間的余裕』、『確かなフラッシュ技術』、この3つの条件が揃わないとフラッシュは実現は厳しいと思います。フラッシュで過去に成功したことのある行灯職人が、あの51stでさえも皆無らしいです(それ以前の代には居たような気がしないでもないですが・・・)。それだけ難しいのだと思います。あとは各自で頑張ってみて下さい。



秘訣13:『配色の美しさ』

紙塗りを一度もやったことがない僕なんかが言っても説得力に欠けますが(滝汗)、何度も失敗を見てきたので、教訓は得たつもりです。

@模様
模様を似たような色の組み合わせで塗ると、夜光ったときに同化してしまいます。だからメリハリのある色の組み合わせにした方が良いでしょう。
あと、細かすぎる模様だと分かりにくいので気を付けましょう。
模様の例をいくつか紹介します。

【幾何学系の形】

【唐草文様】

【鳳凰】

【蝶】

【花】@AB

【扇子】(51st二年金賞)、

【龍】

【観音様】

【漢字】@A

【虎】

【背中の大きな絵】
この辺は、まさに、紙塗り精鋭部隊の腕の見せ所ではないでしょうか?

A原色
原色(赤青緑など)を単色でメインに使い過ぎると、安っぽいブリキの玩具になってしまうので注意(模様で使うなら問題ありませんが)。
ちなみに大蛸退治の蛸の色は赤ばっかりだったので、とても苦労しました。
しかも題材が『タコ』ですし、色もただの原色で塗った赤色だったら、おそらく、このタイトルは『ユーモア賞奪取の秘訣』になっていたでしょう(汗)。
だから紫や赤を混ぜてグロテスクな感じの色にし、さらに般若を描き加え、とにかく、ユーモア賞だけは何としても避けようと、みんな必死でした。

『鬼』・『人の肌色』・『蛸』などは、どうしても「赤色」の占める割合が多くなり、『配色の美しさ』で、多少不利になります。
ただ赤色を塗って終わりではなく、墨入れ(←超重要)をしたり、何かひと工夫加えたりすることが必要だと思います。

B淡色
淡色(薄紫・黄色・桃色・黄緑・水色等々)は、夜光ると想像以上の威力を発揮します。ただし、墨入れ(盲点になりやすい)をしっかりしないと淡色は同化しやすいので注意。あと、模様はメリハリのある色の組み合わせにした方が良いかもしれません。せっかくの美しい模様も、光ると色が同化してゴチャゴチャになってしまっては勿体ないです。

C肌色
肌色は、【オレンジや赤に近い肌色】(例;51st大賞)と、【ベージュや白に近い肌色】(例;53rd大賞)の二通りあります。オレンジや赤に近い肌色にすると、光ったときに赤い服と同化するので要注意。そんな時のオススメはベージュや白に近い肌色です。
しかも、光の透け具合も良い。ただ、【オレンジや赤に近い肌色】の方が【勢い・迫力】が出るのは事実です(やはり赤系は迫力に強い)。
塗り方では、※マーブリング(紙を絵の具に浸して塗る)という手法を用いると効率が良く、ムラがほとんど無いので楽です(注;これは肌色限定)。

※マーブリングとは・・・
まず、パレットみたいな面積が広く、浅い入れ物(なんでもいいです)に作った色を入れます。
次に、適当なサイズに切った紙の角を・u棊シ手で持ち、そのパレットに一瞬だけスーっと浸します(もちろん紙の表側だけ)。こうすると、とにかく早いんです。ポンポンする必要ないんです。しかもムラが全くないんです。浸す紙のサイズはA4〜B4くらいの大きさに切っておくと一番塗りやすいと思います。あまりに大きい紙を浸すのは大変なので。。。で、肌色限定と言ったのは、この手法だと1つの色をベタ〜っとしか塗れません。一色のみ塗れば済む紙なんて肌色くらいしかないでしょう?。他の服などの鮮やかな模様などの含む紙は、地道にポンポンするしかないです。もしも、黒などの色も、肌色と同じように、ムラ無くベターっと一色だけ塗りたいのなら、この手法でもOKかしれません。試しにやってみて下さい。ちなみに、これはうちのクラスの女子が編み出した裏技です。この手法で肌色が早く塗れば、かなり有利になるにちがいない!!!

追加部分!
・この手法で塗る肌色の種類は、赤っぽい肌色ではなく、我々日本人の肌のような薄い色にし、水を割合を多くするのがポイント。(作った色が足りなくなった場合、もう一度同じ色を作るのは非常に難しいので、出来れば大量に作っておくこと)。
・パレットみたいな入れ物にその色を入れて、紙を浸す・・・が、この時、紙はびしょびしょになってしまう。それをスポンジで吸い取る。実はここの作業が最も重要。そのスポンジとは、紙の横幅と同じか、それよりも広い面積の物を使用し、紙の上から強めに押さえつけながら、端まで引っ張る。この時、力は均一にする。そうすると、余分な水分が吸い取られ、あのようなムラ無しのきれいな肌色が仕上がる。それでも多少水分が残る部分が生じるが、それは手のひらサイズのスポンジなどで軽くおさえて吸い取る。まあ、とにかく実際にやってみて欲しい。君達ならすぐに慣れて、使いこなせるようになるだろう。
・肌色以外でも色をかなり薄くすれば何色でもこの方法を利用し塗ることが可能である。その辺は各自で試行錯誤して下さい。

D暗い色
暗い色(黒・藍色・濃い緑)はほとんど光を通過しないので、予想以上に真っ暗になる。光ったとしてもムラが目立ちやすいです。だからこのような色を使う場合は、メインには使わないで、水玉にしたり模様と組み合わせたりして工夫して使うべきです。髪の毛はただ真っ黒塗ると芸がないので、先っぽの方は白くしたりしてグラデーションをつける。ギャラリーにある髪を参考にしよう。


秘訣14:動物(題材)について

0【どんな動物を作るか?】
基本的に【人+動物】の行灯を作るクラスがほとんどでしょう。とにかく、クラスみんなでしっかり話し合って、作りたい動物を作ればいいと思います。しかし、作るからには、それなりの【覚悟】【経験】【研究】が必要です。特に【研究】(ねぶた・過去の行灯etc)は超重要です!
責任者や、行灯マニア(クラスに1人はそういうヤツが居るはず!(笑))を中心に話し合いましょう。

@【龍】
非常にポピュラーな動物で、毎年、これを作るクラスが最も多いです(51st大賞の影響が大きいせいか、52nd・53rdは、やたら『龍』のクラスが多い年でした。じゃあ来年は『タコ』が大流行するでしょう!(←有り得ない(苦笑)(誰か蜘蛛作れ〜〜〜!!!(爆)by遊び人))。それだけに、競争率は高く、大賞を勝ち取るには、やはり、それなりの技術と経験が必要でしょう。龍は顔が最上級に難しいし、ウロコの色塗りも、ハイレベルかつスピーディに塗る必要があります(かなり面積が大きいし)。過去のどの作品見てみると、どれも、『顔』『ウロコ』『構図』のどれかでミスを犯している気がしますが・・・とにかく、とても作り甲斐のある題材だと思う。それになんと言っても、龍はカッコイイ。

例;
【51st行灯大賞・ナタク】
まず龍の顔がお見事としか言いようがない。しかも墨入れが最強なので、とても迫力があり、引き締まった仕上がりになっている。ただ、ウロコが『白と青+灰色』なので、夜光ると、白と黒にしか見えないのが非常に残念。しかし龍の出来自体は過去最高と言えるでしょう。(俺はナベの1年の時の龍の方が上手いとおもうなぁ…by遊び人)

【52nd3年金賞】
後ろ側から見れば良く分かりますが、とにかく龍の体が凄まじい勢いで絡みついています。まさに神業。いったいこれをどうやって作ったのか、小一時間問い詰めてみたいです(ちなみに僕はこの作品だけでも10枚以上写真に収めました・・・(笑))。ウロコも非常に上手いので、さらに勢い迫力が出ています。ただ、唯一残念なのが顔です。顔は目つきの鋭さがとても重要です(人もですが)。

【53rd3年銀賞】
ウロコの塗りが工夫されているので、おそらく綺麗に光っていたと思います(夜は見れなかったんで良く分かりませんが(泣))。龍の顔はナタクには劣るものの、かなりレベルが高いです。





A【虎】
失敗例としては、『顔が猫になる』『色が黒と黄だけなので、配色が物足りなくなりやすい』『墨入れのリスクが高い』etc。
しかし、これも龍の次くらいに人気がある動物。


【50th3年銀賞】
この虎は過去最高だと思います。勢い・迫力、そして、顔の目つきの鋭さも素晴らしいです。しかも口が動くらしいです。もうこれも神業としか言いよがありません。ただ唯一残念なのは、よく見ると、虎の指に爪が無く、多少手抜きした感じがする事です(でも爪が無くても、あまり不自然に感じませんでした)。

【51st3年2組】
惜しくも賞に入らなかったものの、これは傑作だと思います。ダイナミックで、威圧感がある虎です。指の爪にもこだわりを感じます。虎の目が非常に、こだわりを感じます。

【52nd3年銅賞】
これは僕の大好きな行灯です。虎が少し猫っぽい顔になっていますが、何と言っても【斬新】で【勢い迫力】があります(構図が最強!)。だから顔が猫っぽくても全く気になりません。【爪】や【墨入れ】も、素晴らしい出来だと思います。





B【鬼】
【鬼】も、とても人気がある題材です。ただ【鬼】は、顔が【人】と似てしまうのが難点です。【鬼】特有の【力強さ】や、【奇妙な感じ】を出すのが難しいです。

【51st3年銅賞】
鬼の体がない分、【勢い・迫力】を出すには、少し不利な構図なのです。しかし、この作品に限っては、とにかく【顔】がとてもリアルで、特に、【髪】【牙】【目つき】が素晴らしく、十分に【勢い迫力】が出てると思います。腕の立つ職人が、このクラスにも居たのでしょう。やはり51stは過去最高の学年だと言えると思います。

【51st3年2組】
鬼の【顔と爪】が、かなり上手いです。実際、近くで見たのですが、凄く迫力があったし、柄も上手かったです。ただ、鬼の墨入れが少し弱々しい感じがします。鬼の肌色(赤)や、人の肌色は、同一色で単調になりやすいので、思い切って墨入れを行うべきだと思います。

【48th閻魔大王】
2体なので、構図が少し分かりにくく、人と鬼の絡みが少し薄い気がします。しかし、人が凄く迫力があり、服の柄もかなり上手いので全然問題ないと思います。鬼の肌色(赤)には、思い切って墨入れを施した方が、力強さや、迫力が出ると思います。




C【蛇】
蛇は過去に、とても流行っていた題材です。最近はあまり見かけなくなりました。来年あたりは狙い時かもしれません(笑)。
龍と同様、【ウロコ】【構図】が難しいです。ただ、【顔】は、【龍】や【虎】よりは作りやすいと思います(僕は作ったことないですけど(苦笑))。
色も様々なバリエーションがあるようです。

【49th行灯大賞・シャクシャイン】
ウロコの墨入れが凄すぎる。これによって、蛇の力強さが表されている。構図も最強。過去の作品の中で、最も完璧に近い行灯だと思います。体の色は【黄色+赤色】です。

【46th行灯大賞】
2匹(3匹?)も蛇が居ます。構図が、非常に工夫されていて、大成功を収めていると思います。蛇の【ウロコ】も、素晴らしい出来だと思います。さすが文系クラスだと思います。体の色は【水色】【桃色】。

【48th大蛇退治】
蛇を剣で突き刺している構図です。これには度肝を抜かれました。しかも蛇の赤い血も生々しく飛び散っています。蛇の体は【黄緑色】なので、血の赤色が良く映えていて、程良い感じでグロテスクだと思います。しかし、このアイディアは・・・蛇なだけにヘヴィーですね(汗)。



D【奇抜系】(遊び人の大好物(笑by遊び人))。
例えば、【蜘蛛】【蛸(たこ)】【鯛(たい)】【蝶(ねぶたで登場した画期的な題材)】など様々な種類があります。
【51st鬼蜘蛛】という歴史的な革命児(笑by遊び人)の登場をきっかけに、53rdでは【大蛸退治(蛸)】【山幸彦、海中に入る(鯛)】など、今まででは考えられないような独創的な作品が出現し始めました。
しかし、それらは、ただ単に【アイディア】が素晴らしいだけではなく、その題材を最大限に活かせるだけの【構図】【勢い迫力】【針金】etcの実力も伴っていたと言えるでしょう(大蛸退治の『蛸』は不満だらけですが・・・)。
【奇抜系】は、なんと言っても、その【独創性】【意外性】【新鮮さ】が強味です。
良い意味で見た者の期待を裏切る事が大切。
【龍】【虎】【鬼】などのポピュラーな作品に負けない素晴らしい作品を作りたいのであれば、失敗を恐れずに、常にワンランク上を求め続けるハングリー精神が必要だと思います。
そうじゃないと、【龍】【虎】【鬼】の高い壁を飛び越える事は不可能です。

【51st3年金賞・鬼蜘蛛】
まさにディープインパクト(笑by遊び人)。この作品に洗脳された北高生の数は計りしれない。
子蜘蛛は現物を見たのですが、かなりリアルで、まさに職人芸と言った感じでした。(ちなみに当時テント内で2匹の蜘蛛が飼われてました(爆)いずれもナベ(元生物部)が素手で捕まえたという(爆)by遊び人)
夜も子蜘蛛の黄色は、鮮やかに光っていました。
大きい蜘蛛の方は、濃い青色のせいか、夜光ってなかったのが残念です。
ただ、ここでひとつ謎が・・・【鬼蜘蛛】の一体どの辺が【鬼】なんでしょうか?・・・(滝汗)(実は土蜘蛛だったことに最近気づいた人(滝汗)まぁいいかぁ…(笑)by遊び人)

【53rd行灯大賞・大蛸退治】
「般若に迫力があった」「子蛸が良かった」「蛸斬り(刺身)は、芸が細かい」と言う意見を耳にしました(嬉し涙)。
しかし、【蛸に吸盤が無い】【蛸と人との絡みも足りない】【首や腕にも蛸の足を巻き付けたかった】【子蛸に電球を入れれば良かった】etc・・・と、作った我々としては、不満の方が多く残っている作品でもあります。

【53rd3年金賞】
まず鯛のウロコへのこだわりが素晴らしい。魚独特の曲線美も出ている。
波も凄く上手いので、鯛が活き活きしているように見える。

E【人+人】or【人+龍+虎】etc。
【人の絡み】【勢い・迫力】を出すのが、特に難しいです。
ねぶたのようなスケールの大きさなら可能ですが、行灯のサイズでは不可能に近いです。
過去の作品でも、ねぶたのような構図を、そのまま行灯で作ってる作品が、いくつかありますが、ぶっちゃけあんま成功していないと思います(爆)。
それに【顔】【手】【足】なども多く作らなければなりません。
かなり危険を伴うでしょう。諸刃の剣です。あまりオススメ出来ません。
しかし、オススメ出来ないとは言うものの、僕は、そんな難題に挑戦するようなアグレッシブな後輩が現れるを、実は期待してます(笑)。



秘訣15:適材適所!

この言葉の意味は、3年にもなれば分かるでしょう(苦笑)。
1・2年のうちはたくさん失敗して色んな事を学ぶべきだと思いますが、3年になると失敗は生死に関わります。
その人物に相応しい作業と相応しくない作業があるのです。
例えば、多くの人手を要する紙塗り・紙貼りは特にそうです。
だから目立つ部分や難しい部分は、経験者や器用な人物にやってもらうべき。
そうでない人にはそれに見合ったレベルの作業を指示する(注;この時、この人の自尊心を傷付けないように!)。
この辺の駆け引きや交渉術は、行灯責任者としての資質が試される所でしょう。
おそらく3年の責任者が一番大変だと思います(僕は1,2年の時しか責任者をやってないので、よく分かりませんけど)
みんなで責任者の負担を少しでも減らして上げましょう!!!(切望)。

日程が切羽詰まってくると、普段は温厚な人でもキレやすくなる(特に責任者(苦笑))。
だからと言って、感情的に、文句苦情悪口批判非難ばかり言ってはいけない!!!(和が乱れる)。
北高生らしく、常に『進取良識寛容』かつ『Warm Heart!!! and Cool Head!!!』の精神が大切です。
特に、紙塗りの女子に指示するときの言葉遣いには気を使いましょう!!!
女子を敵に回すと恐ろしいことになります(経験弾)。女性は太陽です。(いざとなったら色塗りもやってやる!!!と思ってた俺は若かったなぁ…(苦笑)by遊び人)

また、責任者は、自分の作業よりも、クラスの舵取りを優先しなければなりません。
そう言う意味で、辛い立場です。
だから、自分の作業に没頭したいのならば、責任者なんかやらない方が良いです(暴言)。
僕は1、2年時は責任者だったのですが、クラスの舵取りに、時間や体力を奪われ、あまり自分の作業に没頭することが出来ませんでした。
だから3年時は責任者は辞退しました。
しかし、終わってみれば、やはり何かが物足りなく、『やっぱ責任者やっときゃ良かったなぁ・・・』と激しく後悔しました(泣)。

でも、【メロン君】と【こーひー君】が、うちのクラスの責任者だったからこそ行灯大賞が取れたんだ、と思います。
僕なんかが責任者だったら、行灯大賞奪取どころか、無事完成することすら危ぶまれたことでしょう(本当に)。
そう思うと、『自分が責任者じゃなくて良かった・・・』と、安心します(笑)。

まぁ、やりたかったら、やってみて下さい。責任者もなかなか良いもんですよ♪(←経験者なら分かる)。(うんうん。2年の時なんか、泣きまくってる僕と仕事人の元へクラスのみんなから花が贈られましたから…(感涙)。ほんと、あの時は、やっててよかったなぁって思う反面、賞取れなくて申し訳ないって気持ちでいっぱいでした(泣)by遊び人)

じゃあ皆さん頑張って下さい♪
今年も素晴らしい行灯が、たくさん誕生することを期待してます!(これはもうOB,OG,北高職員の皆さん,地域の皆さん,行灯にかかわった全ての人の願いですねby遊び人)


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